Vol.305 2020.6.23

音楽・美術の旅 メールニュース
 
Column

すでにイタリアが恋しくて その2

3カ月の間かなり抑制した生活を強いられてきて、やっとこの19日に日本国内の行き来が緩和されはじめている。いま(20日現在)わたしは、この自粛期間を別々に暮らしてきた家族と会うために九州から四国へ向い移動中であるが、新幹線など車内を見渡すといまだにまばらな乗客しかおらず、日本人の慎重さ、周到さが見えてくる。このように変わらず感染の拡大に警鐘を鳴らし続けている日本から見ると、いまだ危険ゾーンを脱しているとは到底思えない欧州では、すべての制限が取り払われたわけではないものの、すでに隣国間の出入りが認められて、夏へと向かう人々の移動がはじまっている。これは今後のウイルス対策の進展を想定した上で、少しでも経済を活性化させていこうという欧州諸国の考えに他ならない。

前にも述べたようにイタリアの魅力は夏に尽きる、とわたしは思っている。90年の初め、イタリアに移住してはじめて過ごした夏があまりにも鮮烈だった。

イタリアが人々を惹きつけて止まないことの筆頭は、燦燦と照りつける陽光であり、そこにシンクロした様々な自然からなるものとの調和である。凄まじい陽光にはアジアでは考えられないほどの紫外線を含み、そこに鮮やかな色彩を生む。5月あたりから日増しに色濃くなる山々の緑しかり、海や湖の水色もグラデーションに富みこと日照による変化が著しい。光を受けた野菜や果物の色も日本のそれとは大きく異なるようだ。風光明媚という言葉がより相応しい環境なのである。魅了されないわけがない。

そのような天恵を受けたイタリアの類まれなる環境であるから、欧州のみならずすでにこの国を訪れている世界各国の人々から愛されて止まないのである。

20日後に戻るイタリアを考えただけでドキドキが止まらない。理由はいろいろある。3カ月もの間、いまや生活の拠点となって久しい住処を空けてしまっていること(路駐しっぱなしの愛車への不安)。多少落ち着いてきたとはいえいままだ終息には程遠く思えるウイルス感染の状況。そして再び巡り合える誇らしいイタリアの夏、そこへの思いが鼓動を刺激するのである。

マスク姿でミラノに降り立ちまず何をしようかと考える。中央駅まで移動して高架下にある大好きなジェラート屋に立ち寄ることだろう。行きつけのBARでバリスタと語り合うようにアイスを盛ってくれる店員に言葉をかけること間違いない。そこから今年の夏はスタートする。

もちろんかねてのような自由な空間はそこにはないだろう。人との距離も、自分で間合いを計らなければならない。そのような環境下にいながらも“ひと夏”という生きるためのエネルギーの源を手さぐりに満喫していきたい。

堂満尚樹(音楽ライター)

ツアー同行講師 加藤浩子氏による
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